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外壁の重ね張りについて

外壁重ね張り工法は、既存の外壁に新しい外壁材を直接重ねて取り付ける工法です。この方法は、費用対効果や施工期間の短縮などの面で人気がありますが、施工の際にはそのメリットとデメリットを理解しておくことが重要です。以下では、外壁重ね張りの主なメリットとデメリットについて詳しく解説します。

 

【外壁重ね張りのメリット】

  1. コスト削減

外壁重ね張りは、既存の外壁を撤去せずにそのまま新しい外壁材を重ねるため、廃材処分費用や撤去作業のコストを抑えられます。撤去を行う場合と比べて、廃棄物が少なく、エコな選択にもなります。

  1. 工期の短縮

既存の壁を取り壊さないため、工期が短縮されます。そのため、早く仕上げたい場合や天候の影響を最小限に抑えたい場合に適しています。また、工事が短期間で済むため、周囲の騒音や振動も抑えられるのが特徴です。

  1. 遮熱性・遮音性の向上

既存の外壁に重ねて新しい素材を張ることで、壁の厚みが増し、遮熱性、遮音効果が高まります

  1. 建物の耐久性向上

外壁が二重になることで、建物自体の防水性や耐久性が向上します。外壁重ね張りで使われる多くの外壁材は、耐候性や防水性に優れたものが多いため、建物を長持ちさせる効果も期待できます。

 

【外壁重ね張りのデメリット】

  1. 重量増加による建物への負担

既存の壁の上に新たな外壁を重ねるため、建物全体の重量が増加します。特に古い建物の場合、構造に負担がかかりやすく、耐震性が低下する可能性があるため、重ね張りを行う前に構造の確認が必要です。

  1. 壁面厚の増加による問題

外壁の厚さが増えると、窓やドア周りの見た目や機能に影響が出ることがあります。例えば、窓枠が奥まって見えたり、既存のサッシに干渉する場合もあります。そのため、重ね張り工事を行う際には、窓枠や扉周辺の仕上がりを考慮することが大切です。

  1. 既存の外壁の劣化に注意が必要

重ね張りでは既存の外壁がそのまま残るため、既存外壁の状態によっては不具合が発生する可能性があります。例えば、既存外壁にひび割れやカビなどがあれば、そこから内部に水が侵入するリスクがあります。重ね張りをする前に、既存の外壁の状態をしっかりチェックし、必要に応じて補修を行うことが大切です。

  1. 費用面での課題

撤去を伴う外壁リフォームに比べて費用は安くなることが多いものの、外壁材の種類によってはコストがかさむこともあります。特に、高性能な外壁材を選ぶと、費用が大幅に増加する可能性があります。

 

最後に

外壁重ね張り工法は、費用と工期を抑え、遮熱性や耐久性を向上させるなど、多くのメリットがある一方で、建物の重量増加や既存壁の状態によるリスクなどのデメリットも存在します。工事を検討する際には、建物の構造や状態、目的に応じて適切な施工方法を選択することが大切です。また、信頼できる施工業者に依頼し、しっかりとした診断と計画を立てることで、外壁重ね張りの効果を最大限に引き出すことができます。