樹脂サイディングについて
こんにちは!ヤネカベセンター秋田です。
外壁材を検討している皆様の中には、「樹脂サイディングについて」知りたいという方が多くいらっしゃると思います。
この記事では、樹脂サイディングの基本からメリット・デメリット、施工方法や費用、選び方までを網羅的にご紹介しますので、これから外壁材を選ぶ方に役立つ内容となっています。
この記事を読むと、以下のことがわかります。
- 樹脂サイディングとは何か、その構造や素材。
- 樹脂サイディングについてのメリットと注意すべきデメリット。
- 樹脂サイディングの施工方法や費用の目安。
- どんな人に樹脂サイディングがおすすめか、お住まいの環境や希望に応じた選び方。
この記事は、これから外壁のリフォームを検討している住宅オーナー、寒冷地や海沿いにお住まいで自然条件が厳しい地域で外壁材を選びたい方、または外壁材のメンテナンスをできるだけ少なくしたい方に特に読んでほしい内容です。
【樹脂サイディングについて何か?基礎知識を押さえる】
樹脂サイディングについて定義と素材
樹脂サイディングとは、主に塩化ビニル系樹脂を主成分とする外壁材です。素材自体に顔料を練り込んでいるため、表面塗装を必要とせず色落ち・変色が起こりにくい特徴があります。
樹脂サイディングの厚さ・重さは製品によって異なりますが、一般的に1㎡あたり約2kg前後で、窯業系サイディングや金属系サイディングに比べ軽量で建物への負荷が小さいです。
樹脂サイディングについて普及状況と用途
北米では樹脂サイディングの採用率が非常に高く、新築住宅の50%以上で使われている地域もあります。
日本ではまだ普及率が低いため、施工業者・製品デザイン・色のバリエーション等で限りがあることが多いです。でも、寒冷地や海沿いといった耐凍害・耐塩害が求められる地域での導入が徐々に広がっている。
樹脂サイディングについてのメリット
メンテナンス性が高いこと
樹脂サイディングは、素材そのものに顔料が練り込まれているため、色あせや変色が起こりにくいです。
シーリング(コーキング)が不要な「オープンジョイント構法」が取られることが多いため、シーリングの打替えなどのメンテナンスが不要または頻度が低いです。
軽い汚れやホコリは水洗いで落ち、コケや藻などは中性洗剤を用いた軽いブラッシングで十分であるため、日常の手入れも簡単です。
耐候性・耐久性が優れていること
樹脂サイディングは塩害・凍害・酸性雨に強く、錆び・腐食しづらいです。
また、衝撃性や耐衝撃性があり、ひび割れや凹みが起きにくいです。強風や飛来物、雪圧など、自然条件の厳しい地域でも安定した性能を発揮します。
建物への負荷が少ない・施工時の利便性
樹脂サイディングは軽量であるため、建物の構造(躯体)への負荷が小さく、特にリフォームの「カバー工法」(既存壁の上から重ね張りする工法)に適しています。
施工時に下地の不陸(凹凸)を整えるなどの下準備は必要だが、シーリングが少ない構法であるため施工後の手入れや維持費が抑えられます。
樹脂サイディングについてのデメリット・注意点
初期コストと製品・業者の選択肢の限界
樹脂サイディングの導入コストは他の外壁材より高めになる場合が多い。製品価格、施工費ともに初期投資が必要です。
日本国内での普及がまだ十分ではないため、色・デザインのバリエーションが限られており、個性的な外観デザインを重視する人には物足りないことがあります。
施工技術・取扱い上の注意
樹脂サイディングは温度変化による伸縮性があり、ビスや釘を締めすぎると変形・割れの原因となる。施工時に余裕を持たせることが必要です。
下地がしっかりしていないと、変形や反り・浮きなどの不具合が起きやすい。特にリフォーム時、既存の外壁や下地の状態を十分に確認する必要があります。
メンテナンスが全く不要ではない
“ノーメンテナンス”とはいかなくとも、定期的な清掃(汚れ・塩分付着)や点検は必要です。特に海沿いでは、塩分や湿気の影響で表面に白化や付着汚れが出ることもあります。
また、部分的な破損やキズなどが起きた場合は、その部分のみの交換が可能なケースが多いが、そのための部材確保や施工業者が対応できるかを事前に確認する必要があります。
【樹脂サイディングについて施工方法と費用】
樹脂サイディングについて施工の種類と手順
縦張り・横張り施工方法
- 縦張り:サイディングを垂直方向に張る方法。雨水が流れやすく、汚れの付着が少ないため美観を保ちやすい。防水性・通気性も確保しやすい。
- 横張り:水平に張る一般的な方法。施工が比較的簡単・安価であり、胴縁(下地の骨組み)を縦に設置するなど通気層をとることが重要。
主な施工手順
- 下地確認・準備:躯体の状態、既存壁の強度、不陸の修正。
- 防水透湿シートの貼付:重ね代を確保し、サッシまわりや開口部には防水テープを使用。
- 胴縁の設置:縦横どちらの張り方かに応じて胴縁の方向を決め、間隔(例:300~450mm程度)を規則的に設置。
- スターター金具やJチャンネルなどの部材の設置:最初の板を水平に固定するためのスターター金具などを正確に設置。
- 本体サイディングの取り付け:風下側から張り始め、重ね目をずらすなど美観と耐久性を両立する配置を心がける。ビス・釘は伸縮を考慮して適度なゆとりをもたせて留める。
樹脂サイディングについて費用の目安
- リフォームでカバー工法(既存壁の上から重ね張りする工法)の場合、1㎡あたり約 10,000円前後が目安となります。足場や付帯工事を含めると住宅の規模により総額で 約200万円前後になるケースがあります。
- 張り替え(既存サイディングを剥がして新しくする工事)の場合には、規模や下地状態によって費用が変動し、150万円~300万円になる例もあります。
- 期待される耐用年数は 25年~30年 程度であるが、使用環境・施工品質が良ければそれ以上持つこともあります。
【樹脂サイディングについて選び方:どんな人・環境に合うか】
樹脂サイディングについておすすめのケース
- 寒冷地に住んでいる方:寒冷地域では凍結・融解を繰り返すことで窓まわりや外壁材にダメージが出やすいですが、樹脂サイディングは凍害に強いです。
- 海沿いや塩害のある地域に住んでいる方:塩分による腐食・錆び・劣化が進む地域でも、高い耐塩害性を持つ樹脂サイディングは有効です。
- メンテナンスをできるだけ減らしたい方:年数毎の塗装やコーキング交換を避けたい方向け。
- リフォームで、既存外壁を剥がさずに仕上げを変えたい方:軽量で扱いやすいため、カバー工法などで既存壁の上から施工可能で、工期やコストを抑えられることがあります。
樹脂サイディングについて避けたほうが良いケース
- 外観デザインに強くこだわり、多彩な色や質感を求める方:現時点では選択肢が他の素材より限られていることがあります。
- 地域の施工業者が少ない場所:正しい施工をしないと性能が発揮できないリスクがあるため、信頼できる専門業者の有無を確認すべきです。
- 初期コストを極力抑えたい方:樹脂サイディングは他の外壁材に比べて初期投資が高くなる場合があり、コスト重視の方には不向きなことがあります。
樹脂サイディングについて Q&A形式でよくある疑問
質問 |
1.樹脂サイディングは塗装できるか? |
2.シーリングは必ず必要か? |
3.耐用年数はどれくらいか? |
4.重ね張り(カバー工法)はできるのか? |
回答 |
1.素材自体に顔料が練り込まれており、通常は塗装を前提としていません。追加で別の色にすることは難しいです。 |
2.多くの樹脂サイディング製品はオープンジョイント構法を採用し、シーリングが不要な構造になっています。 |
3.約25年~30年が一般的な期待値。環境や施工の質によってはそれ以上使えます。 |
4.可能。ただし既存の外壁材の種類・下地の強度・防水性を確認する必要があります。 |
まとめ
この記事では、「樹脂サイディングについて」に関して、基礎知識からメリット・デメリット、施工方法・費用、選び方までを網羅しました。
以下が要点です。
- 樹脂サイディングは塩化ビニル系素材であり、色あせしにくく、軽くて耐候性が高い外壁材である。
- メンテナンス性が高いため、塗装・コーキングの手間やコストを大幅に減らせる。
- 寒冷地・海沿いなど厳しい自然環境で特に有利。
- 初期費用が比較的高く、デザインや色の選択肢・施工業者の数に限りがあるため、用途・希望・予算とのバランスをよく考えることが重要。
- 正しい施工ができる信頼できる業者に依頼し、施工手順や下地・通気性・伸縮の処理など細かい仕様を確認すること。
ヤネカベセンター秋田は、秋田にお住いの皆様の快適な住環境づくりをお手伝いしております。